Japanische Klassiker mit Furigana
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とうじょうのきじゅつし
塔上の奇術師/鉄人Q
江戸川 乱歩
Lesen Sie 塔上の奇術師/鉄人Q (とうじょうのきじゅつし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 151.766 Zeichen · 303 Bildschirme
そこには、荷物を入れる大きな箱がおいてあって、上にカーキ色のズックがかぶせてあるのですが、そのズックが、もぐもぐ動いて、下からニュウッと、人間の手が出てきたのです。その手は、黒っぽいピストルをにぎっているではありませんか。
そのピストルが、四十面相のせなかに、ぴったり、おしつけられました。
「アッ!」
四十面相が、おどろいてふりむくと、うしろの男は、ズックをパッとはねのけて立ちあがり、てばやく四十面相のからだをしらべて、ズボンのポケットから、あの金色のピストルをぬきとってしまいました。
「きさま、なにものだッ。」
「四十面相君、ぼくの顔をわすれたのか。しばらくだったなあ。」
黒いズボンに、黒いスポーツ=シャツをきた男が、四十面相のせなかにピストルをあてたまま、にこにこ笑っていました。
「ヤッ、きみは明智小五郎だなッ。」
「そうだよ。そして、この操縦席にいるのは、きみの部下でなくて、ぼくのなかまが変装しているのだ。きみの部下は、しばりあげて、さるぐつわをかませて、原っぱのすみに、ころがしてあるんだよ。」
「エッ、それじゃ、こいつも、にせものかッ。」
四十面相は、今夜は、にせもののために、ひどいめにあう晩です。