Japanische Klassiker mit Furigana
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とうじょうのきじゅつし
塔上の奇術師/鉄人Q
江戸川 乱歩
Lesen Sie 塔上の奇術師/鉄人Q (とうじょうのきじゅつし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 151.766 Zeichen · 303 Bildschirme
午後十時
「きみの考えが、あたっているかもしれないね。ぼくは、あいつには、たびたびだまされたことがあるので、あいつがどんな魔法つかいだかということを、よく知っている。変装は自由自在なんだからね。
よしッ、ぼく、ちょっと出かけてくるよ。あいつがもし四十面相だとしたら、そのうらをかいてやるんだ。じき帰ってくるよ。おとうさんやおかあさんには、なにも、話さないほうがいい。きみは、しらん顔をしているんだ。わかったね。」
小林少年は、そうささやいておいて、そっと、裏口からどこかへ出かけていくのでした。
午後十時
まもなく、小林少年が帰ってきて、書斎にはいりました。もう夕がたです。食事の時間になりました。
食事は、ひとりずつ、かわりあって食堂へいき、書斎には、いつも三人のうちのふたりが、のこっているようにしました。
小林少年が、さいごに食事に立ちました。もう七時をすぎています。
書斎には、淡谷さんと一郎青年の親子がのこりました。もう話すこともなく、だまりこんでむかいあっています。しいんとして、だんろ棚の上の置時計のカチカチという音だけが、いやに大きく聞こえるのです。
「わしは、ちょっと手洗いへいってくるから、しっかり見はっていてくれよ。