Japanische Klassiker mit Furigana
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とうじょうのきじゅつし
塔上の奇術師/鉄人Q
江戸川 乱歩
Lesen Sie 塔上の奇術師/鉄人Q (とうじょうのきじゅつし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 151.766 Zeichen · 303 Bildschirme
鉄人の正体
「ウフフフフ……、鉄人Qの大写しはききめがあったぞ。」
怪人は、おかしくてたまらないというように笑うのでした。
「おれの顔を、カラーで大写しにして、笑い声までふきこんで、そのフィルムを、そっと、あのディズニー映画のフィルムの中へ、つないでおいたんだ。それを知らないもんだから、映写技師は、まるでおばけでもあらわれたようにおどろいていたよ。ウフフフ……、おれはこうして、大ぜいのやつを、ゾッとさせたり、びっくりさせたりするのが、たまらなく好きなのでね。」
鉄人Qはそんなひとりごとをいって、いつまでも、きみ悪く、笑いつづけるのでした。
鉄人の正体
鉄人Qは、行夫君の横に腰かけて、肩に手をかけて、だくようにしていますので、とても逃げだすことはできません。
運転手は、鉄人Qの部下らしく、黒めがねをかけて、鳥打帽をかぶり、顔じゅうに、ぶしょうひげのはえた、人相の悪いやつです。
「行くさきは、わかっているな。」
鉄人Qがいいますと、運転手は、
「へい、わかっています。」
と、答えて、車を走らせました。
四―五十分も走ったでしょうか。あたりはだんだん、さびしくなり、やがて、まっくらな、ひろい原っぱに出ると、車はそこでとまりました。