Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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とうじょうのきじゅつし

塔上の奇術師/鉄人Q

江戸川 乱歩

Lesen Sie 塔上の奇術師/鉄人Q (とうじょうのきじゅつし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 151.766 Zeichen · 303 Bildschirme

Aozora Bunko

そこへ淡谷さんが、どこからか書斎へもどってこられました。

そのとき、あたしは、うまいことを考えついたのです。宝石ばこは二重になっていると聞いていました。ふつうのはこの中に、黄金のはこがはいっているのです。それで、中の黄金のはこだけをとりだして、外ばこをふろしきにつつんでおけば、四十面相は気がつかないで、からっぽのはこを持って、逃げだすだろうと思ったのです。

でも、めかたがかるくてはさとられますから、黄金のはこを出して、そのかわりに、庭に落ちていた石をいれておきました。

それから、あの大さわぎがおこったのです。四十面相は、窓からとびだして、しげみにかくしておいたむらさきのふろしきの結びに、うでをとおして、両手をつかって、つなをのぼっていったのです。

あたしは、それをとめることはできませんでした。大いそぎで、庭のどこかにいる刑事さんたちをさがしにいきましたが、それといきちがいに、刑事さんたちは、窓の外へきて、屋根の上の四十面相を見つけられたのです。

それから四十面相は、ぶらんこのしかけで塀の外へ逃げ、刑事さんたちがそのあとを追いましたが、あたしは、とてもつかまらないだろうと思いました。