Japanische Klassiker mit Furigana
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とうじょうのきじゅつし
塔上の奇術師/鉄人Q
江戸川 乱歩
Lesen Sie 塔上の奇術師/鉄人Q (とうじょうのきじゅつし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 151.766 Zeichen · 303 Bildschirme
いくらだいくさんが手入れをしても、どこかに、お化けがのこっているのだわ。おお、こわい!」
スミ子ちゃんは、そんなことを考えながら、すたすたと歩いていました。
すると、むこうの木のかげから、ひょいと、まっ赤なものがあらわれたではありませんか。
ギョッとして立ちどまりました。
あいつです。あいつです。さっき避雷針の上で、ぐるぐる回っていた、赤い道化師です。
逃げようとしましたが、もうまにあいません。赤い道化師は、つかつかと、スミ子ちゃんのそばによってきました。
「エヘヘヘヘ……。あんた、淡谷スミ子ちゃんですね。ぼくは、サーカスの道化師ですよ。曲芸もうまいし、手品もじょうずですよ。エヘヘヘ、ぼくのサーカスを見にきませんか。ついこの近所にかかっているのです。特等席で見せてあげますよ。ねえ、いらっしゃいよ。まだ、ばんごはんまでには、たっぷり時間があるんだから。帰りは、おうちまでおくってあげますよ。」
まっ白におしろいをぬった顔。ほおには、赤いえのぐが、日のまるのようにぬってあります。つけまつげをしているとみえて、おそろしく長いまつげです。かわいいお人形の目のようです。