Japanische Klassiker mit Furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵
吉川 英治
Lesen Sie 宮本武蔵 (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.809 Zeichen · 369 Bildschirme
は反対に、三間も後ろへぽんと飛び降りていた。
「――鮮やかッ」
と、賞めたのは、味方ではなくて、敵の前髪の美少年だった。
物干竿を持ち直して、清十郎のほうへ一躍しながら、
「今の所作、敵ながら見よい嗜み、察するところ吉岡清十郎その人と見た。よい折だ――いざッ」
向けて来る物干竿の切っ先は炎々たる闘志の塊であった。清十郎の体にはさすが拳法の嫡子、それを受けるだけの余裕と鍛えたものが十分に見える。
「岩国の佐々木小次郎、さすがに目が高い。いかにも自分こそは清十郎であるが、理由もなく、其許と刃交ぜをする意思は持たぬ。――勝負はいつでも決しられる。なんの意趣でこの始末か、まず退き給えその刀を」
最初に清十郎が、岸柳と呼んだ時には、耳にも入らなかったらしいが、二度目には明らかに岩国の佐々木と名をさしたので、前髪は、
「や! ……わしを、岸柳佐々木小次郎とは、どうしてご存じあるのか」
と驚きに打たれた。
清十郎は、膝を打って、
「やはり、小次郎殿であったか」
と、いいながら前へ進んで来た。
「――お目にかかるのは、もとより初めてだが、おうわさは常々詳しく聞いていた」
「誰に?」