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Japanische Klassiker mit Furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵

吉川 英治

Lesen Sie 宮本武蔵 (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.809 Zeichen · 369 Bildschirme

Aozora Bunko

小次郎は、その弟にも紹介はされたが、てんで肌合がぴったりしないし、かえってお互いに最初から妙な反感さえ抱いてしまった。

(この人は、正直だ、だが小心だ、助けてやろう)

こう考えたから小次郎は、わざと、鷹を持ち出して、武蔵との試合などは、念頭から忘れるように、わざと側から仕向けているのに、当の清十郎の身になると、そう悠然とは、構えていられないらしいのである。

――これから帰って大いに練磨するのだという。その真面目さはいいが、いったい、武蔵と会うまでに、これから幾日その練磨ができるのかと、小次郎は、訊きたい気がする。

(しかし、性分だ……)

こういうことは、助太刀にならないことを小次郎は痛感した。――で、黙々と帰り途につきかけると、今し方まで足もとにいた茶色の狩犬がいつのまにか見えない。

――わん、わんっ、わんっ。

遠くのほうで猛々しい啼き声がしているのだった。

「ア、なにか獲物を知らせているらしい」

小次郎は、そういって、ひとみを輝かしたが、清十郎は、いらざる犬の働きといわないばかりに、

「捨ててゆこう、捨ててゆけば、後から追いかけて来るだろうから」

「でも……」