Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵

吉川 英治

Lesen Sie 宮本武蔵 (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.809 Zeichen · 369 Bildschirme

Aozora Bunko

「わかったかよ又八。この婆や権叔父が、故郷を出て、こうして諸国をあるいている意気地が。――息子の嫁を奪って逃げた武蔵、本位田家に後足で砂をかけて失せたお通。――こう二つの首を打たいでは、婆は、ご先祖のお位牌と、故郷の衆にむかって、会わせる顔がないじゃろが」

「わかりました。……よく」

「おぬしにも、それではのめのめと、故郷の土は踏めまいが」

「帰りません、もう、帰りません」

「討ってたも、怨敵を」

「ええ」

「気のない返辞をするものかな、おぬしには武蔵を討つ力がないと思うてか」

「そんなことはありません」

権叔父も、そばから、

「案じるな又八、わしもついているのじゃが」

「この婆とても」

「お通と武蔵、二つの首を、晴れて故郷への土産に引っさげて戻ろうぞ。のう又八、そうしておぬしにはよい嫁女をさがし、あっぱれ本位田家の跡目をついで貰わにゃならん。そうした上は、武士の面目も立つ、近郷への評判もようなる、まず、吉野郷で負け目をとる家統は他にはあるまいてな」

「さあ、その気になってたも。なるかよ又八」

「はい」

「よい子じゃ、叔父御、賞めておくりゃれ。きっと武蔵とお通を討つと誓うた。