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Japanische Klassiker mit Furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵

吉川 英治

Lesen Sie 宮本武蔵 (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.809 Zeichen · 369 Bildschirme

Aozora Bunko

と、お甲の顔を思い浮かべて、せめてもの無聊をなぐさめてみる。

さしも、室町将軍家の兵法所出仕として、名誉と財と、両方にめぐまれて来た吉岡家も、清十郎の代になって、放縦な生活をやりぬいたため、すっかり家産は傾いてきた。四条の道場まで、抵当に入っているので、この年暮には、町人の手へ取られるかも知れないという内ふところ。

年暮に近づいて、あっちこっちから責め立ててくる負債をあわせると、いつのまにか、途方もない数字にのぼっていて、父拳法の遺産をそっくり渡して、編笠一かいで立ち退いても、なお、足らないくらいな実情に堕ち入っていた。

(どうしたものか)

という清十郎の相談である。この若先生をおだてて、さんざん費わせた責任の一半は藤次にもあるので、

(おまかせなさい、うまく整理をつけてお目にかけましょう)

狡智をしぼって、彼の案出したのが、西洞院の西の空地へ、吉岡流兵法の振武閣というものを建築するという案で――社会の実態を鑑みるに、いよいよ武術は旺になり、諸侯は武術家を要望している。この際、多くの後進を養成するために、従来の道場をさらに拡大して、流祖の遺業をして、もっと天下にあまねからしめなければならぬ――それはまた、われわれ遺弟の当然なさなければならない義務でもある。