Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵

吉川 英治

Lesen Sie 宮本武蔵 (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.809 Zeichen · 369 Bildschirme

Aozora Bunko

「な、なあに、大したことはないが、少し暑さ中りしたらしいんだ。……すまないが、午から一刻ほど、休ましてくれ」

「意気地のねえ野郎だな」

逞しい石曳き仲間は、愍れむように嘲った。

「なんだい、その西瓜は。喰えもしねえのに買ったのか」

「仲間にすまないから、みんなに喰べてもらおうと思って」

「そいつあ如才のねえこった。おい、又八の奢りだとよ、食ってやれ」

西瓜を持って、その男は、石の角へたたきつけた。忽ち、そこらの仲間が蟻のように寄って来て、赤いしずくの滴る甘肉の破片を貪り合った。

「やあい、仕事だぞうっ」

石曳きの小頭が、石のうえに上がって呶鳴った。監督の侍が、鞭を持って陽除け小屋から出て来る。遽かに汗のにおいが大地にうごき、馬蠅までわんわん立つ。

「テコ」や「コロ」に乗せられた巨大な石が、一握りもある太い綱に曳かれて徐々に前へ出てゆくのだった、雲の峰がうごくように。

築城時代の現出は、それにつれて全国に、石曳き歌というものの流行を興した。今、ここの人足たちが唄い出したのもそれである。阿波の城主蜂須賀至鎮が城ぶしんの課役に出て、そこから国表へつかわしたその頃の書信の一節にも、