Japanische Klassiker mit Furigana
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たんていやわ
探偵夜話
岡本 綺堂
Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme
それから家内はすぐ娘をよび付けて詮議すると、娘は唯泣くばかりで何にも言いません。しかしそれを否認しないのを見ると、まったく覚えのあることに相違ない。実をいうと、この春からわたしの家に来ている上林吉之助は、人間も悪くなし、学問の成績もよし、殊に次男でもありますから、もう少しその成り行きを見とどけた上で、お蝶の婿にしようなどと、家内と内々相談をしていたのですが、もうこうなっては仕様がありません。ひとり娘を嫁にやるのは困るのですが、今更そんなことを言ってもいられないので、わたしは家内と相談して、思い切ってお蝶を矢田の家へやることに決めました。無理に生木をひきさいて、それがために又なにかの間違いでも出来て、結局は新聞の雑報種になって、近所隣りへ来て大きい声で読売りでもされた日には、飛んだ恥さらしをしなければなりませんから、家内にも因果をふくめて、とうとうそういうことに決めてしまったのです。矢田も悪い人間ではないのですが、月給は十五円か十六円の安官員で、それが家内の気に入らないようでしたが、くどくもいう通り、もうこうなっては仕様がないと諦めさせて、あらためて家内から矢田の母にも挨拶させると、こちらの不埒を御立腹もなくて、ひとり娘のお嬢さんをわたくし共のところへお嫁に下さるとは、まことに相済まないことでございますと