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Japanische Klassiker mit Furigana

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たんていやわ

探偵夜話

岡本 綺堂

Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme

Aozora Bunko

河原は古河君の宿から半町ばかりの北にあって、このごろの水は著るしくやせているが、まん中には大小の岩石がおびただしくわだかまっていて、その石を噛んで跳り越えていく流れの音はなかなかすさまじくきこえた。水明かりと雪あかりを頼りにして、大勢の人影は白いゆうぐれの中をさまよっていた。

古河君は二階の縁側に出て、河原を眼の下に見おろしていると、雪は又ひとしきり烈しくなって来て、河原もだんだんに薄暗くなったのであろう、町からは松明を持ち出して来たものもあった。魚を捕るための角燈を振り照らしているのもあった。その火のひかりが吹雪の底に消えるかと思うと又あらわれて、美しいような物凄いような雪の夜の景色をいろどっていた。

午後八時ごろになって、二人の死体は川しもの大きい石のあいだに発見された。男と女とは抱き合ったような形で倒れていたが、二人とも石で頭を打ったらしい形跡が見えた。土地の勝手を知らない二人は、河原をうかうか歩いているうちに、雪に埋められている大きい石につまずいて、倒れるはずみに頭を強く打たれて、一時気を失ってしまったのを、誰も認める者もなかったので、そのまま凍え死んだのであろうという鑑定で、ふたりの死体はひとまずその宿へ運び込まれた。