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Japanische Klassiker mit Furigana

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たんていやわ

探偵夜話

岡本 綺堂

Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme

Aozora Bunko

となり村といっても一里余も離れていて、その途中の大部分は例のすすき原を通らなければならない。勿論、春のはじめですすきはみんな枯れ尽くしていたが、那須ヶ獄から吹きおろして来る風はまだ寒い。お前もかぜを引くといけないといって、ふだんから僕を可愛がってくれる祖母が一種の耄碌頭巾のようなものをかぶせてくれたので、僕はその頭巾のあいだから小さい目ばかり出して、北の方を向いて足早にあるいて行った。原を通りぬけて無事に隣り村へ行き着くと、田崎の小父さんは近所までちょっと用達しに出たから少し待っていてくれという。そこの家にもおばあさんがあって、僕の来たのを珍らしがって、丁度きょうは先祖の御命日とかで五目飯をこしらえたからまあ上がって、ゆっくり食って行けというので、僕も囲炉裏のそばに坐り込んで、その五目飯を腹いっぱいに食った。

食ってしまったが、田崎の小父さんはなかなか帰って来ないので、家でも待ちかねて迎いに行ってくれると、小父さんはやがて帰って来たが、その返事を書くのが又なかなかひま取ったので、僕がいよいよ手紙をうけとって、家の人達に挨拶してそこを出たのは、もうかれこれ四時近い頃であった。