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Japanische Klassiker mit Furigana

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たんていやわ

探偵夜話

岡本 綺堂

Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme

Aozora Bunko

首を斬られても仕方がねえ。」

「それ見ろ。」と、僕の父も誇るように言った。「犬に食われたなんて嘘の皮だ。犬よりも人間の方が余っ程おそろしい。」

嫌疑者のふたりは強情に白状しなかった。かれらは警官の取り調べに対して、こういうことを申し立てた。なるほど自分たちは先年も尼の堂を襲おうとしたことがある。実は盆踊りの夜にも尼に出逢った。しかし自分たちは決して尼の徳操を汚したこともなければ、からだを傷つけたこともない。その晩、盆踊りに夜がふけて、踊り疲れた二人が村はずれの地蔵さまのそばまで戻ってくると、すすきのあいだに白い影がぼんやりと浮き出してみえた。幽霊かと思って怖々ながら透かしてみると、それはかの地蔵尼であった。尼は白い着物をきて、地蔵さまのまわりを幾たびかしずかに廻っていた。

何をしているか判らなかったが、ともかくもその正体が判ったので、ふたりは急に心強くなった。そればかりでなく、尼が夜ふけに地蔵さまの近所をさまよっていることは今までにも度々聞いているので、かれらは尼が一体何をしているかを見とどけようとして、ひそかにささやき合ってすすきの茂みに身を隠していると、尼はそんなことに気が付かないらしく、夜露に裳をひたしながらしばらくはそこらをうろうろと迷っていた。