Japanische Klassiker mit Furigana
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たんていやわ
探偵夜話
岡本 綺堂
Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme
「ええ。なんでも横浜にも神戸にも久しくいたことがあるとかいって、日本の言葉もなかなかよく出来ましたよ。その晩は別に変わったこともなくって、あたしたちは八時頃から十時頃まで、ちょうど二時間ばかりもお座敷を勤めて帰りました。今もいう通り、その外国人は日本語もよく出来るくらいですから、日本のお料理をなんでも食べて……。箸の持ちようなんぞも巧いんですよ。お刺身なんぞも喜んで食べていました。」
「ところで、それだけならば別に問題も起こらなかったんだが、その明くる日の昼ごろにも南風楼へまたやって来て、今度は小鉄ひとりをよんだのです。」と、安井君は言った。「それから一緒に午飯を食って、自動車をよんでもらって、小鉄と相乗りでゴム園や植物園を見物に行った。それは誰でもすることで別に不思議もないんですが、事件はそれからで……。その英国人が小鉄を連れて南風楼を出て行ったのは、なんでも午後の二時頃で、それから一時間ほど経ったかと思う頃に、ここの名物のシャワーがどっと降り出して、半時間ばかりは眼の先きもみえないほどに降り続けたんです。勿論、ここらの人間は年じゅう馴れ切っていますから、シャワーなんぞは別になんとも思っていませんでしたが、その雨もやんで、日が暮れても、小鉄は帰って来ないんです。