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Japanische Klassiker mit Furigana

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たんていやわ

探偵夜話

岡本 綺堂

Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme

Aozora Bunko

その誠心に感動したとでもいうのでしょうか。女将も、始めとは打って変わって、半分は煙にまかれたような心持で、その老人をおめおめと帰してしまったんだそうです。しかし、そのままにして置くわけにはいかないので、あくる朝その次第を警察へ届けて出たので、世間の評判はまた大きくなって、その老人は小鉄を殺した罪滅ぼしに、そんな大金を届けに来たのだろうという説もありました。すると、またここに一つの事件が起こったんです。郊外の椰子の林――ちょうどかの小鉄が死んでいたのと同じ場所で、また一人死んでいた。いや、一人じゃない、一人と一匹が死んでいるのを発見したんです。」

「一人と一匹……。」と、わたしは首をかしげた。「一匹とはなんです。犬ですか。」

「猿です。土人と猿とが殺られたんです。これは疑う余地もない他殺で、人間も猿もピストルで撃たれたんです。それが今もいう通り、小鉄とおなじ死に場所だからおかしいじゃありませんか。あなたはそれをどう解釈します。」

「さあ。」

私はかさねて首をひねった。安井君は無論この秘密の鍵を握っているに相違ない。芸妓もこの謎を解いているであろう。ここに向かい合っている三人のなかで、迷いの霧に閉じられているのは私一人である。