Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 22.923 Zeichen · 46 Bildschirme
六月九日
六月十日
六月十一日
六月九日 水
女性のうちに先天的に与えられた驚くべき可塑性、或は順応性が、新らしく与えられた境遇に対して、忽ち、今までの「我」というものを溶かせ始めるのに対して、独立の意識と、個性の力とがとりくむのではあるまいか。
自分の気分は――mood は陰気にフィアスになる。泣きながら皆にくってかかる、憐れな魂よ。
六月十日 木
女性が結婚後一年間の心理を今までに深く解剖して見た人はないだろうか。一年の間にその人の運命がほの見える。
或人は終生の憎みを、或人は永久の献身を、或人は明らかな箇人対箇人の独立と、共鳴との生活を――。仕事が生命である自分はそういう方向に道を見出すか。一年間の女性の心持は男の人とは大変異って居るのだろう。
六月十一日 金
「クリストフ」の中に、「クリストフの生活は急激な反動の連続――極端から極端に至る跳躍であった」と云う文句がある。或時の彼は、非人間的と云うまでの禁欲主義者であり、或時の彼は力を讚美するドンフォアンである。そして両方に於て不幸なのだ。「もう彼は独りでは居られなかった。そして最早独りで居ずには居られなかった。」此はその自分の心を非常に深く説明して居る。