Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 22.923 Zeichen · 46 Bildschirme
五月七日
五月九日
貞潔は、容易でない。然し此から私は努力する。昨夜から始まった緊張はいつまで続くか。夕方近くなって長雨が漸々晴れ上った。日は出ないまま夜になるのだろう。Gの、ペルシア文学概論の中アカメニアン朝の遺跡を少し手伝う。
五月七日 金
多分「黄銅時代」と云う題のつく此からの仕事の為に、アメリカに居た時分の日記を見る。Aのだ。そして、如何に自分の生活が、あわただしいものであったかを思う。あわただしいものであったことを思うと同時に、又人間の記憶力のいかに薄弱なものであるかをも思わずには居られない。自分は自分の仕事の為にも、日記をつける事の必要を感じる。
夜は、久しぶりで、父上と種々の話をする。幸福そうであったことを悦ばしく思う。可成仕事の出来たことを快く思うと共に、時の早く過ぎるのを痛感させられるのである。頭の工合よろし。
五月九日 日
仕事の為に、Aの日記を読みなおすと、或日曜日に、巖本さんと森田氏とに教会で会ったことが書いてある。丁度其日は、二人ともお揃に拵えた緑色の派手な合着を着て居たのだ。新聞には森田氏の遺骨が到着した事を報じ、岩野泡鳴氏の死去を報じて居る。