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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(一)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(一) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 158.540 Zeichen · 319 Bildschirme

Aozora Bunko

四

そうしてその疵の痕について彼の鑑定を訊きだしたが、医師には確かなことは判らないらしかった。鋭い爪で茨掻きに引っ掻きまわしたのか、あるいは鈍刀の小さい刃物で滅多やたらに突き斬ったのか、その辺はよく判らないとのことであった。殊にこうした刑事問題に対しては後日の面倒を恐れて何事もはっきりとは云い切らない傾きがあるので、半七も要領を得ずに引き取った。

「今日ならば訳のないことなんですがね、昔はこれだから困りましたよ」と、半七老人はここで註を入れて説明した。

四

お元の情夫が十右衛門を傷つけて金を取ったのか、河獺が十右衛門を傷つけて、財布を別に取り落したのか、所詮は二つに一つでなければならない。半七は中の郷へ行って、近所の評判を聞いてみると、お元は十右衛門がいうような悪い女ではないらしかった。兄は先年死んだので、自分が下谷の隠居の世話になって老婆を養っているが、こんな身分の若い女には似合わない、至極実体なおとなしい女であるという噂であった。それを聞いて半七も少し迷った。

それにしても一応は本人にぶつかって見ようと思って、かれは瓦町のお元の家へゆくと、小柄な色白の娘が出て来た。