Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(一)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(一) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 158.540 Zeichen · 319 Bildschirme
三
「こいつを持って行ったかな」と、半七は少し迷ったように蛇のゆくえを見つめていたが、「いや、そうじゃあるまい」と、又すぐ打ち消した。
もとの花屋へ帰って来て、死んだ師匠は生きているうち、墓まいりに時々来たことがあるかと、半七はお婆さんに訊いた。歌女代は若いに似合わない奇特な人で、墓まいりにはたびたび来た。たまには経師職の息子とも一緒に来たことがあったと彼女は語った。これらの話を寄せあつめて考えると、悲しい終りを告げた若い師匠と、その墓へ泣きに来る若い経師職との間には、なにか糸が繋がっているらしく思われた。
「どうもお邪魔をしました」
半七は銭を置いて寺を出た。
三
寺を出て上野の方へ引っ返すと、半七は一人の背の高い男に出逢った。それは松吉という手先で、綽名をひょろ松と呼ばれる男であった。
「おい、松。いい所で見つけた。実はこれからおめえの家へ寄ろうかと思っていたんだ」
「なんです、なにか御用ですか」
「お前まだ知らねえのか、お化け師匠の死んだのを……」
「知りません」と、松吉はびっくりしたような顔をしていた。「へえ、あの師匠が死にましたかい」
「ぼんやりするなよ。