Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(一)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(一) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 158.540 Zeichen · 319 Bildschirme
二
妖怪か、人間か、この二つの議論は容易に一致しなかったが、ここに後者の説について有力の証拠があらわれた。町内の鍛冶屋の弟子に権太郎という悪戯小僧があって、彼がその日の夕方に質屋の隣りの垣根に攀じ登っているところを見付けた者があった。
「権の野郎に相違ない」
人騒がせの悪戯者は権太郎に決められてしまった。権太郎は今年十四で、町内でも評判のいたずら小僧に相違なかった。
「こいつ、途方もねえ野郎だ。御近所へ対して申し訳がねえ」
かれは親方や兄弟子に袋叩きにされて、それから自身番へ引き摺って行ってさんざん謝らせられたが、権太郎は素直に白状しなかった。質屋の隣りの庭へ忍び込もうとしたのは、うまそうな柿の実を盗もうがためであって、半鐘をついたり干物をさらったり、そんな悪戯をした覚えはないと強情を張ったが、誰もそれを受け付ける者はなかった。かれが強情を張れば張るほど、みんなにいよいよ憎まれて、自身番では棒でなぐられた。おまけに両手を縄で縛られて、板の間になっている六畳へほうり込まれてしまった。
二
これで問題もまず解決したと安心していた町内の人たちは、その夜なかに又もや半鐘の音におどろかされた。