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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(一)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(一) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 158.540 Zeichen · 319 Bildschirme

Aozora Bunko

あつらえの肴の来るあいだに二人は差し向いで猪口の献酬を始めた。

「親分もお役目柄でもう何もかも御承知でございましょうが、和泉屋の伜も飛んだことになりまして……。実はわたくしは和泉屋の女房の兄でございます。今度のことに就きまして、死んだ者は今さら致し方もございませんが、さて其の後の評判でございますが……。人の口はまことにうるさいもので、妹もたいへん心配して居りますので……」

十右衛門は思い余ったように云った。角太郎の変死については生みの母の文字清ばかりでなく、その秘密を薄々知っている出入りの者のうちには、やはり同じような疑いの眼の光りをおかみさんの上に投げている者もあるらしい。十右衛門はそれを苦に病んで、きょうも町内の鳶頭のところへ相談に行ったのであった。

「どうして本身の刀と掏り替っていたか、内々それを調べて貰いたいと存じまして……。万一つまらない噂などを立てられますと、妹が実に可哀そうでございます。兄の口から斯う申すもいかがでございますが、あれはまったく正直なおとなしい女でございまして、角太郎を生みの子のように大切にして居りましたのに……。それを何か世間にありふれた継母根性のようにでも思われますのは、いかにも心外で……。