Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(一)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(一) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 158.540 Zeichen · 319 Bildschirme
そうすると、どうしても親殺しですから、七之助さんも覚悟を決めたらしいんです」
「婆さんの顔がまったく猫に見えたのか」と、半七は再び念を押すと、お初は自分の眼にも七之助の眼にも確かにそう見えたと云い切った。さもなければ、ふだんから親孝行の七之助が親の頭へ手をあげる道理がないと云った。
「それでも其のうちに正体をあらわすかと思って、死骸をしばらく見つめていましたが、おまきさんの顔はやっぱり人間の顔で、いつまで経っても猫にならないんです。どうしてあの時に猫のような怖い顔になったのか、どう考えても判りません。死んだ猫の魂がおまきさんに乗憑ったんでしょうかしら。それにしても七之助さんを親殺しにするのはあんまり可哀そうですし、もともと良人が知恵をつけてこんなことになったんですから、わたくしも七之助さんを無理になだめて、あの人がふだんから仲良くしている隣り町の三吉さんのところへ一緒に相談に行ったんですが、隣りは空店ですし、路地を出這入りする時にも好い塩梅に誰にも見付からなかったんです。それから三吉さんがいろいろの知恵を貸してくれて、わたくしだけが一と足先へ帰って、初めて死骸を見つけたように騒ぎ出したんです」