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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(一)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(一) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 158.540 Zeichen · 319 Bildschirme

Aozora Bunko

三

勿論、その代りに二百両の金を渡すというんですが、わたくしもまことに困りましてね。何んぼわたくしだって、可愛い娘を金で売るわけにはまいりません。まして娘があれほど忌がっているものを、あんまり可哀そうでもございますから、一旦は断わりましたんですけれど、相手の方はなかなか承知しないんでございます。無理でもあろうが肯いてくれと、立派なお女中が手をついて頼むんでしょう。わたくしも実に当惑してしまいまして、なにしろすぐに御返事はできないから、まあ一日二日考えさせてくれと申して、ようようその人を帰したんでございますが……。ねえ、親分さん。こりゃあまあ、一体どうしたもんでございましょう」

お亀は声をふるわせて、いかにも途方に暮れているらしかった。

三

「そりゃあ心配だろうね。今の話の様子じゃあ相手はいずれ大きい御旗本か御大名だろうが、なぜそんなことをするんだろう。茶店の娘だって容貌のぞみで大名の御部屋様にもなれねえとも限らねえが、それなら又そのように打ち明けて召し抱えの相談もありそうなもんだが、少し理窟が呑み込めねえな」と、半七はしばらく考えていた。「それになにしろ肝腎の玉が向うに引き揚げられているんじゃあ、どうにもならねえ。