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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(一)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(一) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 158.540 Zeichen · 319 Bildschirme

Aozora Bunko

利兵衛はやはりもじもじしながら煙草をのんでいた。それがなにやら仔細ありそうにも見えたので、半七の方から切り出した。

「番頭さん。なにか御用ですかえ」

「はい」と、利兵衛はやはり躊躇していた。「実は少々おねがい申したいことがあって出ましたのでございますが、お出さきのお邪魔をいたしては悪うございますから、夜分か明朝また出直して伺うことに致しましょうかと存じます」

「なに、構いませんよ。もともとお祭り見物で、一刻半刻をあらそう用じゃあないんですから、なんだか知らないが伺おうじゃありませんか。おまえさんも忙がしいからだで幾たびも出て来るのは迷惑でしょうから、遠慮なく話してください」

「お差し支えございますまいか」

「ちっとも構いません。いったいどんな御用です。なにか御商売上のことですか」と、半七は催促するように訊いた。

いつの時代でも、質物渡世は種々の犯罪事件とのがれぬ関係をもっているので、半七は今この番頭の仔細ありげな顔色を見て、それが何かの事件に絡んでいるのではないかと直覚した。しかし利兵衛はまだ躊躇しているようで、すぐには口を切らなかった。

「番頭さん。ひどくむずかしいお話らしゅうござんすね」