Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(一)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(一) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 158.540 Zeichen · 319 Bildschirme
と、半七は冗談らしく笑った。「おまえさん、なにか粋事ですかえ。それだと少し辻番が違うが、まあお話しなさい。なんでも聴きますから」
「どういたしまして、御冗談を……」と、利兵衛は頭をおさえながら苦笑いをした。「そういう派手なお話だと宜しいのでございますが、御承知のとおり野暮な人間でございまして……。いえ、実は親分さん。ほかのことではございませんが、少々お知恵を拝借したいと存じまして……。お忙がしいところを甚だ御迷惑とも存じますので、手前もいろいろ考えたのでございますが……」
前置きばかりがとかく長いので、半七もすこし焦れて来た。かれは再び窓の方を見かえって、わざとらしく吸いさしの煙管をぽんぽんと強く叩くと、その音におびやかされたように、利兵衛は容をあらためた。
「親分さん。手前はとかく口下手で困りますので……。まあ、お聴きください。手前自身のことではございませんので、実は主人の店に少々面倒なことが起りまして……」
「ふむ。お店でどうしました」
「御存じかどうか知りませんが、主人の店に徳次郎という小僧がございます。ことし十六で、近いうちに前髪を取ることになって居ります。