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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(一)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(一) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 158.540 Zeichen · 319 Bildschirme

Aozora Bunko

かれは百両の金と引き換えに弟の死骸をひき取ることについて何の苦情はないという、後日のために一札を書かされた。

その話を聴いて、半七はうなずいた。

「ああ、そうでしたか。だが、まあ、それで無事に納まれば結構でしょう。なにしろ、こんなことの出来したのがお互いの災難ですからね」

「どうも仕方がございますまい」と、利兵衛はまだあきらめ切れないように云った。

「そこで、つかんことを訊くようですが、お此さんは針仕事をしますかえ」

「はい。針仕事は上手でございまして、それになんにも用がないもんですから、隠居所の方で毎日なにか仕事をして居ります」

半七はかんがえながら又訊いた。

「わたしは知りませんが、裏の隠居所というのは広いんですかえ」

「いえ、それほど広くもございません。女中部屋ともで六間ばかりで、隠居はたいてい奥の四畳半の部屋に閉じ籠っております」

「娘は……針仕事をするんじゃあ明るいところにいるんでしょうね」

「南向きの横六畳で、まえが庭になっております。そこが日あたりがいいもんですから、いつもそこで仕事をしているようでございます」

「店の方から庭づたいに行けますか」

「木戸がありまして、そこから隠居所の庭へはいれるようになって居ります」