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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(一)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(一) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 158.540 Zeichen · 319 Bildschirme

Aozora Bunko

半七もなんとなく哀れを誘われた。

「じゃあ兄弟二人ぎりか。兄貴はおめえを可愛がってくれるか」

「むむ。宿下がりの時にゃあ何日でもお閻魔さまへ一緒に行って、兄貴がいろんなものを食わしてくれる」と、権太郎は誇るように云った。

「そりゃあ好い兄貴だな。おめえは仕合わせだ」と、云いかけて半七は調子をかえた。彼は嚇すように権太郎の顔をじっと視た。

「その兄貴をおれが今、ふん縛ったらどうする」

権太郎は泣き出した。

「おじさん、堪忍しておくれよう」

「悪いことをすりゃあ縛られるのはあたりめえだ」

「おいらは悪いことをしねえでも縛られた。それであんまり口惜しいから」

「口惜しいからどうした。ええ、隠すな。正直にいえ。おらあ十手を持っているんだぞ。てめえは口惜しまぎれに、兄貴になんか頼んだろう。さあ、白状しろ」

「頼みゃあしねえけれども、兄貴もあんまりひどいって口惜しがって……。なんにもしねえものを無暗にそんな目にあわせる法はねえと云った」

「そりゃあ手前のふだんの行状が悪いからだ。現にてめえは柿を盗もうとしたじゃねえか」と、半七は叱った。

「そのくらいは子供だから仕方がねえ。叱って置いても済むことだ。