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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

橋の上の女 ――銭形平次傑作選2

野村 胡堂

Lesen Sie 橋の上の女 ――銭形平次傑作選2 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.573 Zeichen · 178 Bildschirme

Aozora Bunko

二

の美女の見世物があったところで、何んの不思議もありません。

二

それから三日、松が取れて屠蘇の酔いもさめて、江戸の街もようやく日頃の落着きを取戻しましたが、御用の方は一向に暇で、平次も仕様ことなしに煙草を輪に吹いたり、欠伸に節をつけたりして居るところへ、ガラッ八の八五郎は旋風の如く飛んで来たのでした。

「親分、大変なことになりましたぜ」

「何が大変なんだ、一と目千両に口説かれたとでも言うのか」

「そんな事なら、親分のところへ飛んで来るものですか――その一と目千両のお夢が、危なく殺されるところだったんで」

「殺されかけたというのか」

「寝ている顔の上へ、二階から大火鉢を投げられたんです。その火鉢には煮えくり返っている鉄瓶を掛けてあったとしたらどんなものです」

「気味が悪いな」

「――でしょう、親分。一と目千両と言われた江戸一番の――いや日本一の綺麗な顔へ、沸り返る鉄瓶と灰神楽と、真っ赤になった炭火の雨が降ったんですぜ」

「で、そのお夢がどうした」

平次もさすがに胆をつぶした様子です。話があまりにも桁外れです。

「神業ですね、お夢は風邪の気味で布団を深く冠って寝ていたので、少しばかりの火傷、髪を焦しただけで済みましたが、あんな綺麗な顔を台無しにしようなんて企らむ奴は全く鬼ですね、親分」