Japanische Klassiker mit Furigana
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えいじつしょうひん
永日小品
Lesen Sie 永日小品 (えいじつしょうひん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 50.000 Zeichen · 100 Bildschirme
猫の墓
自分はこの匂を嗅いだ時、彼らの情意、動作、言語、顔色を、あざやかに暗い地獄の裏に認めた。自分は二階へ上がってK君に逢うに堪えなかった。
猫の墓
早稲田へ移ってから、猫がだんだん瘠せて来た。いっこうに小供と遊ぶ気色がない。日が当ると縁側に寝ている。前足を揃えた上に、四角な顎を載せて、じっと庭の植込を眺めたまま、いつまでも動く様子が見えない。小供がいくらその傍で騒いでも、知らぬ顔をしている。小供の方でも、初めから相手にしなくなった。この猫はとても遊び仲間にできないと云わんばかりに、旧友を他人扱いにしている。小供のみではない、下女はただ三度の食を、台所の隅に置いてやるだけでそのほかには、ほとんど構いつけなかった。しかもその食はたいてい近所にいる大きな三毛猫が来て食ってしまった。猫は別に怒る様子もなかった。喧嘩をするところを見た試しもない。ただ、じっとして寝ていた。しかしその寝方にどことなく余裕がない。伸んびり楽々と身を横に、日光を領しているのと違って、動くべきせきがないために――これでは、まだ形容し足りない。懶さの度をある所まで通り越して、動かなければ淋しいが、動くとなお淋しいので、我慢して、じっと辛抱しているように見えた。