Japanische Klassiker mit Furigana
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えいじつしょうひん
永日小品
Lesen Sie 永日小品 (えいじつしょうひん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 50.000 Zeichen · 100 Bildschirme
人間
この柱の先には何があるか分らなかった。自分はまた人の波に押されて広場から、右の方の通りをいずくともなく下って行った。しばらくして、ふり返ったら、竿のような細い柱の上に、小さい人間がたった一人立っていた。
人間
御作さんは起きるが早いか、まだ髪結は来ないか、髪結は来ないかと騒いでいる。髪結は昨夕たしかに頼んでおいた。ほかさまでございませんから、都合をして、是非九時までには上りますとの返事を聞いて、ようやく安心して寝たくらいである。柱時計を見ると、もう九時には五分しかない。どうしたんだろうと、いかにも焦れったそうなので、見兼ねた下女は、ちょっと見て参りましょうと出て行った。御作さんは及び腰になって、障子の前に取り出した鏡台を、立ちながら覗き込んで見た。そうして、わざと唇を開けて、上下とも奇麗に揃った白い歯を残らず露わした。すると時計が柱の上でボンボンと九時を打ち出した。御作さんは、すぐ立ち上って、間の襖を開けて、どうしたんですよ、あなたもう九時過ぎですよ。起きて下さらなくっちゃ、晩くなるじゃありませんかと云った。御作さんの旦那は九時を聞いて、今床の上に起き直ったところである。