Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

えいじつしょうひん

永日小品

夏目 漱石

Lesen Sie 永日小品 (えいじつしょうひん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 50.000 Zeichen · 100 Bildschirme

Aozora Bunko

やがて、御化粧が出来上って、流行の鶉縮緬の道行を着て、毛皮の襟巻をして、御作さんは旦那といっしょに表へ出た。歩きながら旦那にぶら下がるようにして話をする。四つ角まで出ると交番の所に人が大勢立っていた。御作さんは旦那の廻套の羽根を捕まえて、伸び上がりながら、群集の中を覗き込んだ。

真中に印袢天を着た男が、立つとも坐るとも片づかずに、のらくらしている。今までも泥の中へ何度も倒れたと見えて、たださえ色の変った袢天がびたびたに濡れて寒く光っている。巡査が御前は何だと云うと、呂律の回らない舌で、お、おれは人間だと威張っている。そのたんびに、みんなが、どっと笑う。御作さんも旦那の顔を見て笑った。すると酔っ払いは承知しない。怖い眼をして、あたりを見廻しながら、な、なにがおかしい。おれが人間なのが、どこがおかしい。こう見えたって、と云って、だらりと首を垂れてしまうかと思うと、突然思い出したように、人間だいと大きな声を出す。

ところへまた印袢天を着た背の高い黒い顔をした男が荷車を引いてどこからか、やって来た。人を押し分けて巡査に何か小さな声で云っていたが、やがて、酔っ払いの方を向いて、さあ、野郎連れて行ってやるから、この上へ乗れと云った。