Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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えどまえのつり

江戸前の釣り

三遊亭 金馬

Lesen Sie 江戸前の釣り (えどまえのつり) von 三遊亭 金馬 (さんゆうていきんば) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.910 Zeichen · 214 Bildschirme

Aozora Bunko

て、後ろも見ずに逃げたことがある。

名古屋地方では、ヘビより坊さんに会うのをいやがる。朝早く釣友と電車に乗ると、向こう側に坊さんが腰をかけている。

「これはいけない、坊さんがいる。おりましょう」

という。その坊さんに借金でもあるのかと思ったが、どの坊さんでも釣り師はいやがると聞かされた。

これにも理屈があるもので、坊さんはすべての殺生を禁じる。また、魚の釣れないことを釣り師は「坊主」だという。これは、少しもけがない、というのからきたものらしい。

また、釣れなかったことを「おでこ」ともいう。これは、「おでこのシャッポで型なし」というわけだ。

子供のころ、

「あの川へ泳ぎに行くとカッパがいて、尻子玉を抜かれるぞ」

と、いわれた。「急に深いところがあって危ない」といわれるよりも、カッパのほうがわかりやすく、また、いくつになっても頭に残って忘れない。カッパはあるほうがおもしろいと思う。

「寝る前には、必ずおしっこをするんだよ」

と、いわれたが、六十を過ぎた今日でも、寝る前に便所へ行ってこないと、何となく心配で安心して寝つかれない。

頼まれた座敷は忘れて行かなかったことは何度もあるが、魚釣りの約束を忘れたことは一度もない。