Japanische Klassiker mit Furigana
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はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
Lesen Sie 灰色の巨人/魔法博士 (はいいろのきょじん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 156.085 Zeichen · 312 Bildschirme
懐中電灯でてらしてみると、青い顔をしてふるえているのです。
「きみ、こわいの? じゃあ、ひとりで帰るかい?」
井上君が、しかるようにいいますと、ノロちゃんは、泣きだしそうな顔になって、
「だって、ひとりで帰るの、いやだよ。きみたちが、いくなら、ぼくもついていくよ。」
と、しぶしぶ答えました。あとでおくびょうものと笑われるのが、いやだからでしょう。
そこで、三人は、その壁の穴へもぐりこんでいきましたが、せまい穴の中を、はうようにして進んでいきますと、じきに、広い部屋のようなところへでました。
そこはもう防空壕ではありません。何者かが、防空壕の壁をやぶって、そのおくに、広い地底の部屋をつくったのです。なんだか、ひどく広い部屋のようです。
三人は、てんでに懐中電灯をてらしてみましたが、その光はまっすぐに進むばかりで、向こうの壁にいきあたりません。よほど広い部屋のようです。
すると、そのとき、小林少年が、「あっ。」と驚きの声をたてました。やみの中から、まっ黒な手のようなものが、ヌーッとでて、小林君の懐中電灯を、うばいとってしまったからです。
それから、その黒い手は、じつに、すばやくはたらいて、井上君とノロちゃんの懐中電灯も、うばいとってしまいました。