Japanische Klassiker mit Furigana
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はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
Lesen Sie 灰色の巨人/魔法博士 (はいいろのきょじん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 156.085 Zeichen · 312 Bildschirme
魔法博士は、奥まったところにある、りっぱな寝室で寝ていました。部下がはいっていきますと、絹のカーテンでかこまれた、大きな寝台の中から、「だれだ?」という声がして、カーテンの合わせめがひらき、そこから、金色にキラキラ光るきみの悪い顔が、ニュッとのぞきました。
それが魔法博士なのです。魔法博士は黒ビロードのガウンをきて、黄金の仮面をつけて寝ているのです。それは、黄金怪人にばけるときにかぶる、あの仮面とはちがって、顔の前だけをかくす、ふつうのお面ですが、それが金色をした黄金仮面なのでした。
「ああ、きみか。いまごろ、なんの用事だ?」
黄金仮面の三日月がたの口から、魔法博士の声が、とがめるようにもれてきました。
「なんだか、へんなやつが、わたしの窓の外をうろうろしていたのです。追っかけましたが、つかまりません。どっかへ消えてしまいました。まっ黒なばけもののようなやつでした。」
「そうか。そういう怪物が、やってくるだろうと思っていた。きみ、そいつが、何者だか知っているかね。」
「わかりません。先生は、ごぞんじなんですか。」
部下は魔法博士のことを、先生とよんでいます。