Japanische Klassiker mit Furigana
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せいねんのしさくのために
青年の思索のために
下村 湖人
Lesen Sie 青年の思索のために (せいねんのしさくのために) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.550 Zeichen · 203 Bildschirme
で、私は、その空間を米のぼうちょうにつれて広くする工夫をしたいと考えたのです。ところが、無学の悲しさに、なかなか名案が浮んで来ません。寝てもさめてもそのことばかり考えつづけていましたが、その最中に父が病気になりまして、その看護に徹夜をしたりすることになったのです――。
ある晩のこと、父がいくらか落ちついて眠っている間に、私はちょっと、そとの空気を吸いに出ました。ちょうど雨あがりの月夜でしたが、すぐ近くに水だまりがあり、それに月がまんまるに映っている。私は深呼吸をしたり、軽い体操をしたりしながら、見るともなくその月を見ていました。すると、風のためですか、或は虫でも落ちたのですか、その水が急に波紋をえがき出し月影が二つの半円にわかれて、離れては寄り、寄っては離れするのです。私は、その時、べつだん精米機のことを考えていたわけでもなかったのですが、まあ、何といったらいいでしょう、これが昔からいう天啓とでもいうのでしょうか、いなづまのように精米機構造の妙案が浮かんで来たのです。その時の私のうれしさといったらありませんでした。私は思わず手をたたいて、これだッ、と叫びました。