Japanische Klassiker mit Furigana
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せいあどうきだん
青蛙堂鬼談
岡本 綺堂
Lesen Sie 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.438 Zeichen · 238 Bildschirme
二
それをじっと眺めているうちに、かれは自分の短慮を悔むような気にもなった。妻の挙動は確かに奇怪なものに相違なかったが、ともかくも一応の詮議をした上で、生かすとも殺すとも相当の処置を取るべきであったのに、一途にはやまって成敗してしまったのはあまりに短慮であったとも思われた。しかし今更どうにもならないので、かれは妻のなきがらの始末をして、翌日それをひそかに将軍に報告すると、将軍はうなずいた。
「おまえの妻はやはり一種の鬼であったのだ。」
二
それから張訓の周囲にはいろいろの奇怪な出来事が続いてあらわれた。かれの周囲にはかならず三本足のがまが付きまとっているのである。室内にいれば、その榻のそばに這っている。庭に出れば、その足もとに這って来る。外へ出れば、やはりそのあとから付いてくる。あたかも影の形にしたがうが如きありさまで、どこへ行ってもかれのある所にはかならず、青いがまのすがたを見ないことはない。それも最初は一匹であったが、後には二匹となり、三匹となり、五匹となり、十匹となり、大きいのもあれば小さいのもある。それがぞろぞろと繋がって、かれのあとを付けまわすので、張訓も持てあました。