Japanische Klassiker mit Furigana
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くろだじょすい
黒田如水
吉川 英治
Lesen Sie 黒田如水 (くろだじょすい) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 163.639 Zeichen · 325 Bildschirme
どこへお通し申しあげますか」
と、主君の意をたずねた。
「なに。官兵衛が。……あの黒田官兵衛が、獄中から救い出されて来たというか」
「左様でございまする。ほとんど瀕死のご容子で、戸板に臥されたまま、滝川殿のお心入れに依る医師、ご家中など付添い、黒田家の侍衆数名もついて参りました」
「ふうむ。……ではなお今日まで、彼は伊丹の城中に捕われていたものか? ……」
「疑いなく、昨年十月以来、まる一年、荒木村重のために、城中に監禁されて、無慙な目にお遭いになっていたものと思われまする」
「やはりそうだったのか。……城中の消息はいささかも知れなかったゆえ、よもやと存じていたが」
信長のことばは一語一語慚愧と長嘆であった。また驚愕のうちにこもっている深刻な悔いでもあった。一時は茫然それに打たれて、眼のまえの者に、答えを与えることも忘れているような面持であった。
扈従のひとり前田又四郎が、主君のその当惑を救うように、かたわらからそっといった。
「ともあれそれがし参りまして、官兵衛どののご容体を見、仔細をただし、その上でよろしきように致しておきましょうか」
「うむ。そうせい。そうしおけ」