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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志

吉川 英治

Lesen Sie 三国志 (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.356 Zeichen · 323 Bildschirme

Aozora Bunko

と、関羽をして、救いのため、そこへ急派し、同時に張飛には、兵糧輸送隊の救援を命じた。

だが、その張飛の手勢も、現地まで行かないうちに、またも敵に包囲されたと聞えてきたし、関羽のほうとは、それきり連絡も絶えて、玄徳の本軍は、ようやく孤立の相を呈してきた。

「進まんか。退かんか?」

玄徳は、迷った。

趙雲は、討って出て、前面の敵と雌雄を決すべきだと、悲壮な覚悟をもって云ったが、

「いや、それは捨て身だ。軽々しく死ぬときではない」

と、玄徳は自重して、ひとまず穣山へ退却しようと決めた。

しかし、万全な退却は、進撃よりも難しい。昼は、陣地を固く守って、士気を養い、ひそかに準備をしておき、翌晩、闇夜を幸いに、騎馬を先とし、輸車歩兵をうしろに徐々と退却を開始して、そして約五、六里――穣山の下までさしかかった時である。突然断崖のうえで声がした。

「劉玄徳を捕り逃がすなっ!」

それに答える喊声と共に、山の上から太い火の雨が降ってきた。無数の松明が焔の尾をひいて、兵馬の上へ浴びせかかってきたのである。

山は吠え、鼓は鳴り、岩石はおちてくる。

逃げまどう玄徳の兵は明らかに次の声を耳に知った。