Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志
吉川 英治
Lesen Sie 三国志 (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.356 Zeichen · 323 Bildschirme
曹操の与党、孔秀というものが、部下五百余騎をもって、関門をかためていた。
「ここは三州第一の要害。まず、事なく通りたいものだが」
関羽は、車をとどめて、ただ一騎、先に馳けだして呶鳴った。
「これは河北へ下る旅人でござる。ねがわくは、関門の通過をゆるされい」
すると、孔秀自身、剣を扼して立ちあらわれ、
「将軍は雲長関羽にあらざるか」
「しかり。それがしは、関羽でござる」
「二夫人の車を擁して、いずれへ行かれるか」
「申すまでもなく、河北におわすと聞く故主玄徳のもとへ立ち帰る途中であるが」
「さらば、曹丞相の告文をお持ちか」
「事火急に出で、告文はつい持ち忘れてござるが」
「ただの旅人ならば、関所の割符を要し、公の通行には告文なくば関門を通さぬことぐらいは、将軍もご承知であろう」
「帰る日がくればかならず帰るべしとは、かねて丞相とそれがしとのあいだに交わしてある約束です。なんぞ、掟によろうや」
「いやいや、河北の袁紹は、曹丞相の大敵である。敵地へゆく者を、無断、通すわけにはまいらぬ。……しばらく門外に逗留したまえ。その間に、都へ使いを立て、相府の命を伺ってみるから」
「一日も心のいそぐ旅。