Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志
吉川 英治
Lesen Sie 三国志 (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.356 Zeichen · 323 Bildschirme
そちがそれほどまで称えるところを見れば、よほどな人物に違いない。曹仁、李典が敗れて帰ってきたのはむしろ道理である。……ああ」と、曹操は嘆声を発して、
「惜しい哉、惜しい哉、そういう人物を今日まで知らず、玄徳の帷幕に抱えられてしまったことは。かならずや、後に大功を立てるであろう」
「丞相。そのご嘆声はまだ早いかと存ぜられます」
「なぜか」
「徐庶が玄徳に随身したのは、ごく最近のことと思われますから」
「それにしても、すでに軍師の任をうけたとあれば」
「かれが、玄徳のために大功をあらわさぬうちに、その意を一転させることは、さして、至難ではありません」
「ほ。その理由は?」
「徐庶は、幼少のとき、早く父をうしない、ひとりの老母しかおりません。その老母は、彼の弟徐康の家におりましたが、その弟も、近ごろ夭折したので、朝夕親しく老母に孝養する者がいないわけです。――ところが徐庶その人は、幼少より親孝行で評判だったくらいですから、彼の胸中は、今、旦暮、老母を想うの情がいっぱいだろうと推察されます」
「なるほど――」
「故にいま、人をつかわして、ねんごろに老母をこれへ呼びよせ、丞相より親しくおさとしあって、老母をして子の徐庶を迎えさせるようになすったら、孝子徐庶は、夜を日についで都へ駈けて参るでしょう」