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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志

吉川 英治

Lesen Sie 三国志 (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.356 Zeichen · 323 Bildschirme

Aozora Bunko

「いちど、軍務のひまを見て、仙顔を拝したいと存じていたところ、さきにお訪ねをたまわっては、恐縮にたえません」と、繰返していった。

司馬徽は、顔を振って、

「なんの、わしの訪問は、礼儀ではない。気まぐれじゃ。近頃、この所に、徐庶が仕えておると聞き、一見せんと、町まで来たついでに立ち寄ったのじゃが」

「ああ、徐庶ですか。――実は数日前に、この所を去りました」

「なに、また去ったと」

「田舎の老母が、曹操の手に囚われ、その母より招きの手紙が参ったので」

「何、何。……囚われの母から書簡がきたと。……それは解せん」

「先生、何を疑いますか」

「徐庶の母なら、わしも知っとる。あの婦人は、世にいう賢母じゃ。愚痴な手紙などよこして子を呼ぶような母ではない」

「では、偽書でしたろうか」

「おそらくは然らん――。ああ惜しいことをした。もし徐庶が行きさえしなければ、老母も無事だったろうに、徐庶が行っては、老母もかならず生きておるまい」

「実は、その徐庶が、暇を乞うて去る折に、隆中の諸葛孔明なる人物をすすめて行きましたが、何分、途上の別れぎわに、詳さなことも訊くいとまがありませんでしたが……先生には、よくご存じでしょうか」