Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志
吉川 英治
Lesen Sie 三国志 (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.356 Zeichen · 323 Bildschirme
――太公望もその志に感じ、ついに文王を佐ける気になって、その功はやがて、周代八百年の基を開いたのである。――古人の賢人を敬うことは、みなこのようであった。思い見よ、汝自身の天性と学問を。――もし先方へ参って、今のような無礼を放言したら、玄徳の礼も、空しきものとなる。関羽一名を供にして行くから、汝は留守をしておるがいい」
云い捨てて、玄徳は早、城中から馬をすすめていた。
ひどく叱られて、張飛は、一時ふくれていたが、関羽も供についてゆくのを見ると、
「一日たりとも、家兄のそばを離れているのは、一日の不幸だ。おれも行く」
と、後から追いかけて、供のうちに加わった。
春は浅く、残んの雪に、まだ風は冷たかったが、清朗の空の下、道は快くはかどった。
やがて、臥龍の岡につく。
駒をおりて、玄徳は、歩行してすすむこと百歩、
「臥龍先生はご在宅か」と、慇懃、叩門して、内へ云った。
飄として、ひとりの書生が、奥から馳けてきて、門をひらいた。
「おお……」
相見れば、それはいつぞやの若者――諸葛均であった。
「ようこそ、お越しなされました」
「きょうは、お兄上には?」
「はい。昨日の暮れ方、家に帰って参りました」