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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志

吉川 英治

Lesen Sie 三国志 (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.356 Zeichen · 323 Bildschirme

Aozora Bunko

孫策、実に二十七歳であった。江東の小覇王が、こんなにはやく夭折しようとは、たれも予測していなかったことである。

印綬をついで、呉の主となった孫権は、この時、まだわずか十九歳であった。

けれど、孫策が臨終にもいったように、兄の長所には及ばないが、兄の持たないものを彼は持っていた。それは内治的な手腕、保守的な政治の才能は、むしろ孫権のほうが長じていたのである。

孫権、字は仲謀、生れつき口が大きく、頤ひろく、碧眼紫髯であったというから、孫家の血には、多分に熱帯地の濃い南方人の血液がはいっていたかもしれない。

彼の下にも、幼弟がたくさんあった。かつて、呉へ使いにきた漢の劉は、よく骨相を観るが、その人がこういったことがある。

「孫家の兄弟は、いずれも才能はあるが、どれも天禄を完うして終ることができまい。ただ末弟の孫仲謀だけは異相である。おそらく孫家を保って寿命長久なのはあの児だろう」

この言は、けだし孫家の将来と三児の運命を、ある程度予言していた。いやすでに孫策にはその言が不幸にも的中していたのである。

四

呉は国中喪に服した。空に哀鳥の声を聞くほか、地に音曲の声はなかった。