Japanische Klassiker mit Furigana
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ひかりはかげを
光は影を
岸田 国士
Lesen Sie 光は影を (ひかりはかげを) von 岸田 国士 (きしだくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 138.262 Zeichen · 276 Bildschirme
燃えたゝせることが第一条件ではないだろうか?
彼女は、どうかすると今、生きる希望を失つてはいないか? 誰がそうでないと保証できるか?
こゝまで考えて来ると、京野等志は、もうぐず/\してはいられなかつた。そつと窓ぎわへからだを近づけて、外から、囁くような声で言つた――
「静かに……静かに……おどろいちやいけません……僕です、わかるでしよう……ちよつとお見舞に来ました。眼をつぶつたまゝ、僕の声だけをきいてください……」
が、その言葉の終らぬうちに、先ず看護婦が後ろをふり返り、やがて、つと座をたつて、こちらへ歩いて来た。小萩は、あおむきになつて、枕に頭をうずめている。きれいに撫でつけた髪が片頬をつゝみ、白くすき透つたひたいと、心もち尖つた鼻と、うすく紅をさしたかと思われる唇が、身じろぎもせず、天井を仰いでいた。眼は開いているのか、つぶつているのかわからなかつた。しかし、心もち釣り上つた眉の下に、煙るような睫毛の一線が引かれていた。
看護婦は、不審そうな眼つきで彼を見据えながら、近づいて来る。
「なにかご用でしようか?」
「見舞に来たんですが、面会謝絶だということは聞きました。