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Japanische Klassiker mit Furigana

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ひかりはかげを

光は影を

岸田 国士

Lesen Sie 光は影を (ひかりはかげを) von 岸田 国士 (きしだくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 138.262 Zeichen · 276 Bildschirme

Aozora Bunko

自分から頼めば、きつとなんとかなるから、今からでも一緒に見にいかぬかと彼女はいう。その日は、また、生徒が予告なしにサボつたため、夕食後まで、ぶらぶら待ち暮らした。もう七時を過ぎていた。

場所は、大森の奥で、駅からすこし遠いけれども、なるほど、これなら文句などいゝようもない小綺麗な家で、京野等志が、早速、条件はとたずねると、平山いくはそれを引取つて、

「まあ、そんなことはあたしたちに委しておおきなさいよ。それより、ご家族のことをよく伺つておかなくつちや、ねえ」

と、女主人の方に笑いかけた。

「えゝと、僕のほかに、両親と妹が二人、妹は、どつちも、もう子供じやありませんが……」

「ほんと、小さいお子さんのある方は、絶対にお世話できないわ」

平山いくが、よいところで加勢をした。あとは、女二人のコソコソ話で、やつと、談判がとゝのつたようである。

京野等志は、やがて家族の一員として、迎えるはずの、例の異母弟たる赤ん坊を数に入れなくてもよいか、どうか、迷つていた。が、それを言い出す機会は、いずれあるだろう、と、肚をきめた。

三

「ありがとう、おかげで助かりました」

京野等志は、帰るみちみち、思い出したように、平山いくに言つた。