Japanische Klassiker mit Furigana
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ひかりはかげを
光は影を
岸田 国士
Lesen Sie 光は影を (ひかりはかげを) von 岸田 国士 (きしだくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 138.262 Zeichen · 276 Bildschirme
でも、言うだけなら、いゝでしよう? あなたが、それを、いちいち本気におとりになるなら、あたしもうちつと、考えてものを言うわ。ふつと頭に浮んだことを、すぐに口に出すと、あゝなるのよ。ほんとに、それも、つい、最近よ、そういう傾向があるのは……」
「いやにまた、神妙に自己反省をはじめたもんだなあ。いゝよ、かまわないよ。うんと、難題を出したまえ。その方が張合いができて、いゝくらいだ。空気のいゝ、景色もわるくない、どこか山国の、静かな村か町かで、百姓家かお寺の離れでも借りてさ、のん気に、一年か二年、ひとり暮しをするなら、そんな費用はなんでもないさ。たゞ、僕が始終そばについていて、面倒をみてあげられないのが難点だ、というんだよ。それだけさ、問題は……」
「そうよ、それだけよ、問題は……。でも、やつぱり、それでも、療養所にいるよりは、ましだわ、どこからみても……」
「お医者がどういうかは別としてね」
「あなただつて、その方が、あたしのところへいらつしやり甲斐があつてよ。すこしは、サーヴィスだつて、あたしの思うように、できるしさ。お好きなものぐらい、どうにか、作つてあげられそうだわ」