Japanische Klassiker mit Furigana
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ひかりはかげを
光は影を
岸田 国士
Lesen Sie 光は影を (ひかりはかげを) von 岸田 国士 (きしだくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 138.262 Zeichen · 276 Bildschirme
それより、僕の考えじや、直接、師事したいと思うひとに、ぶつかつてみたらと思うんだ。君はいつたい、文学つていつたつて、どういう方面へ進みたいの?」
「小説を書いてみたいんです」
「もう、そういうもの、書いてるの?」
「えゝ、どうせつまらないもんですけど……」
「じや、そいつを、誰かにみせたらいゝじやないの。君が尊敬してる作家はだれ?」
「若い方では、水島祥一先生……」
「知らないな」
「もうすこしふるい方では、雲井秋生先生なんか……」
「雲井秋生か。ふむ……名前は聞いてるが、そんなにいゝの?」
と、念をおしたのは、ふと、妹の多津と結びついている名前だつたからである。
「女流では? 誰かいない?」
「わたし、先生につくなら、男の先生にしたいと思いますの」
「へえ、それはまた、なぜ?」
「言えませんわ、その理由は……。わたし、せんから、そうきめていますの」
そこへ、ちようど、妹の多津が茶をいれてあがつて来た。簡単に紹介をしてから、
「ねえ、多津、おまいは多少おれよりは、その道に明るいらしいが、この方は作家志望で、東京へ出て来たいつていわれるんだよ。そういう娘さんはずいぶんいるんだろう。