Japanische Klassiker mit Furigana
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こじじゅんれい
古寺巡礼
和辻 哲郎
Lesen Sie 古寺巡礼 (こじじゅんれい) von 和辻 哲郎 (わつじてつろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.765 Zeichen · 285 Bildschirme
この画だけは色の調子がまるで違っている。画面全体が快く調和のとれた、温かい、ニュアンスの多い色で塗られている。一人のペルシア人とそれを取り巻く四五人の女とを描いた構図もまた非常に巧みである。人物の輪郭の線も他の画とはよほど違っている。没線画と線画との間をさまよっている他の画に比べると、この画だけはよほど線の画になっているといってよい。Z君はこの画だけが特に優れているのを不思議がって、アジャンターの中でも特殊の伝統を引いたものではなかろうか、ガンダーラや西域の絵画と関係のあるものではないであろうか、などといっていた。確かに、この画だけは特殊な気分と美しさを持っている。この画にペルシアの影響が認められるというのも、こういう点に注目してのことであろう。スタインの『古于』の中の写真に、裸の女が蓮池の中に立っている画の傍に二人の仏の描かれたのがあるが、あれなどは非常に清らかな感じのもので、インドの画とは随分気分を異にしていながら、しかもこの画とはどこか描き方に似たところがあるように思う*。
* 壁画保存の方法として画面にニスを塗ったとき、天井にあるこの画は塗り残されて新鮮な色を保っているのだそうである。