Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こじじゅんれい
古寺巡礼
和辻 哲郎
Lesen Sie 古寺巡礼 (こじじゅんれい) von 和辻 哲郎 (わつじてつろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.765 Zeichen · 285 Bildschirme
確かにあの画は、インドの画よりも深い精神的内容を感じさせる。それは官能の美以上の深い美しさである。たとえばあの菩薩(?)の顔は、技巧から言えばアジャンターの画などと比べものにならないほど拙いかも知れない。しかしこの菩薩の顔の方がはるかに強く人を感動させる。じっと見まもっていると、奇妙な、幻想的な恍惚に引き入れられて行くほど神秘めいた深さを持っている。無造作にくま取ったあのまぶたの感じや、微笑みかけているあの唇の感じなどは、実に何とも言えない。
同じ発掘品で、唐の影響を著しく受けていると思われる仏頭が四つある。それを見ながら考えたことであるが、仏教美術の東漸を研究するには、眉や眼や鼻や耳などの描き方の変遷を注意深く調べて見なくてはなるまい。なぜなら、インドアアルヤ族、ギリシア人と東方人との混血児、特にアジア人の血の混じったもの、トルコ族、蒙古族など、異なった種族の中を伝わって来る間に、モデルの変遷によって画き方もまた変わって来たろうと思われるからである。たとえば眉と眼との間に引く細い線がだんだんその位置を移しているのは、まぶたの厚ぼったい蒙古人やシナ人がモデルとなり始めたことを語るのではないか。